長崎かまぼこ専門店のしきしま蒲鉾はとうふ蒲鉾の一番店

■ 「かまぼこ」は生活習慣病の予防・改善に役立ちます

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  1. かまぼこは体に良い!

【研究の目的】
 
   日本人の食生活は戦前には、高い塩分、炭水化物中心(米食を中心とした)、少ない動物性タンパク質という食生活でした。戦後に欧米の食文化の流入により、動物性タンパク質、脂肪の増えた食事へと大きく変化しました。食文化は豊になりましたが反面、成人病という病気が多くなってきました。
 死亡数の多い、三大成人病は悪性新生物(ガン)心臓疾患(心臓病)脳血管疾患(脳血栓、脳梗塞など)となりました。これらの病気の共通の原因として活性酸素(強力な物から-ヒドロキシラジカル、一重項酸素、過酸化水素、スーパーオキシドアニオン)の存在が問題とされています。というのは活性酸素が、ガンを抑制する遺伝子を傷つけ、変形させて、これがガン発生の引き金になっているのではないかと考えられているからです。
 また、心疾患や脳血管疾患は高血圧と関連が深いと言われていますが、高血圧症の90%を占めている本態性高血圧症には、自律神経系の異常やアンジオテンシンⅡ、エンドセリン、アドレナリン等の物質による血圧を上昇させる要因が複雑に絡み合って発生していることがわかっています。(塩の摂取はこの本態性高血圧には関係がない) 現在の治療の一つにアンジオテンシンⅠ変換酵素阻害剤が使われていますが、これはアンジオテンシンⅡの生産を抑制してアルドステロン(副腎皮質ホルモンの一種で、この分泌により血圧が下がったとき、血圧を上昇させる方向にする)の量を減少させて血圧を低い方に持っていくことで高血圧症の治療に使われています。かまぼこにもアンジオテンシンⅠ変換阻害剤の様な効果があるかどうかを調べました。
 
  
  【研究方法】
  
  各種かまぼこに消化酵素(ペプシン-胃で分泌される酵素、トリプシン-膵臓で分泌される酵素、パパイン-色々な食品に含まれる酵素、キモトリプシン-膵臓で分泌される酵素、サーモリシン-金属酵素、等)を加えかまぼこ製品の体内消化物を作り出し、リノール酸自動酸化に対する抗酸化効果、各種活性酸素に対する捕捉効果、DPPH(フリーラジカルの一種)に対する捕捉効果、アンジオテンシンⅠ変換酵素に対する阻害効果を研究しました。
  
 【研究結果】
  
  リノール酸の自動酸化は、金属と酸素、光や放射線の作用などから生じるフリーラジカルにより始まるとされています。この酸化作用に対しかまぼこはアスコルビン酸(ビタミンC)やトコフェロール(ビタミンE)なみの抗酸化力を示しました。また活性酸素の中でも最も過激で危険なヒドロキシルラジカル(タンパク質やDNAを切断したり過酸化する)に対して非常に高い捕捉力を示しました。
 また、アンジオテンシンⅠ変換阻害活性でも高い阻害活性が認められ、血圧降下作用が認められました。この活性の数値はチーズや納豆と同等かそれ以上の値を示しています。
 以上から人の体の中で分泌される消化酵素などによって作られる、かまぼこからできる消化物により、多くの抗酸化物ができる。また、活性酸素ヒドロキシルラジカルを捕捉出来るペプチドにより、ガン、心疾患、脳血管障害、の三大成人病である生活習慣病の予防、改善に対して非常に有効な食品であることが確認できました。