長崎かまぼこ専門店のしきしま蒲鉾はとうふ蒲鉾の一番店

■ 「かまぼこ」は脳・神経系を刺激痴呆を予防する可能性があります

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  1. かまぼこは体に良い!

【研究の目的】
 
   最近の研究では、食べ物の咀嚼(かむ)時、脳の血液の流れが増加し脳の機能を活性化させると考えられ、なかには痴呆(ぼけ)を防ぐ可能性が指摘されています。
 高齢者の場合、非常に堅い物を食べると血圧が上昇することが報告されています。我が国で昔からなじみ深いかまぼこは、ほどよい硬さの食品と考えられています。毎日のメニューに加えて食べることで脳に刺激を与え、脳の機能を活性化させる可能性があります。
 この研究は噛みごたえのある食品としてかまぼこの咀嚼(かんでたべること)による血液循環機能への影響を明らかにするため行われました。
  
  【研究方法】
  
  この咀嚼実験では健康な20~39歳の男性11名を被験者としてかまぼこを噛んだときの①心拍数、②血圧、③心拍出量、④総頸動脈の血流量、⑤鼓膜の温度などを測定しました。同様の実験を同じ様な感触を持つこんにゃくでも対照のため行いました。
  
 【研究結果】
  
  かまぼこを噛むと心拍数、血圧、総頸動脈血流量、心拍出量が増加しました。実験終了後の鼓膜温はこんにゃくよりも高くなりました。このことから、かまぼこを噛むことは一時的に血液循環と代謝機能を促進させ、交感神経だけでなく副交感神経の双方の活動を高め、脳・神経系を刺激することがわかりました。
 旧厚生省の「歯科疾患実態調査(昭和50年)」では、50歳以後失う天然歯が10本(平均)、65歳以上の高齢者で約30%が全ての天然歯を喪失(2000年)、また日本人の90%が歯周病に罹患という状況にあります。
 歯の喪失は歯列や咬合力(噛む力)にも影響し、硬い物がかめなくなり、脳への刺激の減少、軟食しか摂取できない食習慣による嚥下障害(食べ物ののみこみがスムーズにできなくなる)などを起こすと思われます。歯ごたえのある食品を食べる機会の減少は脳への刺激を減らし、食習慣による脳血流減少による痴呆が増加するかもしれません。
 そんななか高齢者問診で、総義歯の人にとって、かまぼこは「困難だが食べられる食品」に分類され、それ故に日常の咀嚼能力評価に適した食品といえるかもしれません。また、水産加工品であるかまぼこは豊富な栄養成分を有していますし、咀嚼運動は一日三度の食事時に必然的に行われるので、健康維持のために行われる運動やスポーツのように特に時間をとる必要はありません。
 程良い硬さ、刺激となるかまぼこの咀嚼で自律神経系を刺激して、脳血流量を増加させる可能性を考慮しますとかまぼこは身近で重要な健康食品であると考えられます。